2019-10-23

壊れてる

最近上手に眠れていたのに今日はうまく眠れない。気圧のせいにしたいのだけれどそうもいかないらしい。
急に寒くなって、私は取り残された感覚が強くなる。
あんなに頑張ったのに何も残らなかった。いや、残った。失ったものが私を蝕む。些細な事だ。ゴミ箱代わりに買った小さな籠が返ってこなかった。クリップボードも。専門書も。私の名前のハンコを押しておいたのに。些細な事だ。迷惑料として受け取ってもらったと思えばいい。そう思うのに、引っかかる。
壊れていなければ、この話題で盛り上がったかもしれない。そう思うとその曲が聴けなくなった。大好きだった事はまだできない。
あっという間に十年が経つのだろう。私は止まったまま。あの人は結婚していた。あの人にじわじわと壊されたのに。あの人は幸せなのだろうか。不幸であって欲しい。そう思う自分が嫌い。
衣替えをした。どうしてだか苦しくて涙が出た。着られなくなった服を譲ってクローゼットはすっきりしたけれど私はすっきりしない。譲ったものを返して欲しい。でももう着ない。もう着ない。変わらなければ。進まなければ。無理やり納得する。できないけれど。
こんなはずじゃなかった。やりたい事があった。たくさん。できるはずだった。でも、できていないのだから諦めるより他ないね。
私って、なんだったのだろう。私の人生は一瞬だけ煌めいて壊れてしまった。何も叶わなかった。

2019-10-08

空っぽなのに

繰り返し繰り返し過去に傷ついて
全然大丈夫じゃ無くて五里霧中って感じ
お腹なんて空いてないのに足りない
御馳走もデザートも全部同じ
一つのことに集中できなくて
一つのことができなくて
できないばかりが増えてきて
空っぽなんだって思う
空っぽなのに終わらない

2019-09-05

それは錯覚

工夫して堪えて耐えて努力して……まだ足りないと言うんだね。私とっくに壊れてるのに。限界なのに。
解るはずが無いんだよ。私自身が理解できない苦しみなのだから。言葉にできない哀しみなのだから。理解できたのだとしたら、それは錯覚だ。
大丈夫って言われるたびに大丈夫じゃないって思う。大丈夫じゃない。全部が駄目になって空っぽなのに、大丈夫だなんて思えない。でも大丈夫って言われるから大丈夫って思い込まないといけない。大丈夫。心配ないって思い込まなくてはならない。大丈夫って言葉で追い詰めているなんて、夢にも思わないんだろうな。

2019-08-30

とにかく哀しくて苦しい

死にたい夜に死にたくなって死にたいなって思いながら生きている。いわゆる希死念慮というやつだから理由なんて知るものか。とにかく死にたい気分だから死にたいって思って生きている。生きているんだ。私は生きているんだ。死ぬわけにはいかないから、生きているんだ。死なないように生きているんだ。多分死にたくはないんだろう。ただ、死にたいと思うだけ。希死念慮に囚われて、死にたい死にたいと口遊ぶ。
哀しい。とにかく何もかも哀しい。哀しくって悲しくって哀しい。私なんにもないのだもの。全部無駄になってしまったのだもの。知識も努力も記録も全部なくなってしまって無駄になってしまって、私ってなんだったんだろう。
やりたかったこと全部できなくなった。なにもなくなった。残らなかった。やりたいことも無くなった。だから哀しい。無駄になってしまった。全部。哀しい。苦しい。
眠ることすらままならなくなってしまった。壊れてしまった。
新しい薬の副作用なのか、じっとしていられないくらい身体中がイライラそわそわムズムズしてどうしようもなくて服用をやめた。飲めば元気になるけれど、何かが蓄積していって爆発する。閉塞感と焦燥感と虚無感らに潰れそう。

2019-08-19

午前二時を漂う

タマゴがヒヨコになって
ヒヨコがニワトリになって
ニワトリがタマゴになって
タマゴがキョウリュウになる

単純なパズルで午前二時を漂うと
雨降りの窓の外から鮫が覗くよ

ひんやりとした空気が部屋に満ちたら
つるりと鮫が入ってくるよ

心配しないで
鮫は私を食べなしい
鮫はあなたに気づかない
ぐるりぐるりと部屋を泳いで不安にさせるだけ

まぁ
一番怖いのは不安なんだけどね

なにをやっても

なにをやっても哀しくなるんだ。
なにをやっても苦しくなるんだ。
なにをやっても虚しくなるんだ。
なにをやっても楽しくないんだ。
何を食べても美味しくないんだ。

だからずっと、指先は光る板の上で落ち着かない。メイクは溶けてポシェットは絡まる。髪はパサパサ、悪酔いしたから気持ちが悪い。
地べたに座って休む。台無しにしてしまってごめんなさい。でも、あなたも私に不誠実だったでしょ、と、刺すくらい許して、は、くれない。そういうこと。あなたの嫌いなとこ。

澱だ。澱。心の檻に集めている澱。檻は頑丈だけれど隙間だらけでボロボロ零れ落ちた澱が私を蝕む。金庫があればよかったのだけれど。

理由を考える

理由を考える。眠れない理由を、ではなくて如何しようも無いような過去を振り返って理由を考える。何がいけなかった? と、答えようのないことを考え続ける。思考は空回り、素面で千鳥足。だからお茶碗を買った。今使っているお茶碗でも十分だけれど、どうしても欲しくて、時間を開けても何をしても欲しくて、だから今日、注文した。眠れなくてハイになっている今でないときっと冷静になってダメだから、今注文した。これで安心して眠れる、なんてことはないけれど、楽しみが一つもないのだから、許して。

2019-07-23

赤ワインとオレンジジュース

楽しかったはずなのに、振り返ってはもう私のものではないのだと塞いでしまう。好きだったけど、前提となるものが消えてしまったから虚しく空回るだけ。
この先どう生きていけば良いのだろう。手違いで生きている感じがする。って思い込みたいんだろう。もうどうにもならないから。どうにかできるのかもしれないけれど、そんな元気はないんだ。
眠れない夜は良くないことばかり考えてしまうから、本当に良くないね。
オレンジジュースと赤ワインを同量入れたマグカップをレンジで温めて、ルイボスティーのティーバックを入れた。ルイボスティーの味は全くしないけれど、まぁ、良いじゃん。二杯目ですし。赤ワインとオレンジジュースは良い組み合わせですね。

睡魔とルイボスティー

気圧の影響をもろに受けていて、とにかく怠くて重くい。もう夜より朝に近いというのにどうにも落ち着かなくて眠れない。
仕方がないからマグカップに水道水を注いで電子レンジで温める。ここにルイボスティーのティーバックを目安の3分より長く入れておく。濃い方が牛乳を入れるには良い塩梅だろう、と、待っているうちに眠気がやってくる。睡魔というのは本当に間の悪いものだ。
あぁ、そうだ。ワインだあるんだ。ホットワインなんて電子レンジで簡単にできたりするのだろうか。今度調べて作ってみよう。
雨音が聞こえる。二階に敷いた布団の中より大きく聞こえる。
また、強くなった。緩急つけて雨は降り続ける。私はまだ眠れない。

2019-06-29

唸って呻く

自分が無価値に思える夜は静かに泣いて金平糖を食む。奥歯でガリリ、ガリリ、と砕けば少しは心も晴れる、なんて事はなく、空回りした思考が威力を増して竜巻になるのに私を飲み込むけれど、私はドロシーじゃないからどこにも行けない。ただただ心の底を掻き混ぜる。攪拌された心に澱は無くなるけれど、得体の知れない感情に満たされて思わず唸り声を上げてしまう。
声にならない声は暗闇に吸い込まれ、私は涙を流し続ける。諦めたことを数えて泣く。失ったものを数えて泣く。出来ないことを数えて泣く。泣く。ケミカルなものに頼って泣く。泣く。泣く。
泣くとスッキリするなんて嘘。みんなはスッキリするかもしれないけれど、私はみんなじゃない。みんなじゃないから苦しい。呻く。唸る。呻く。目眩く素敵な夢なんてないから唸って呻いて涙を流す。

2019-06-28

眠れない夜のループ

少しずつ揃えて
少しずつ整えて
上手くいく筈だった

私は壊れて
あの人は平気で
私は壊れて
揃えたものも整えたものも台無し
あの人は平気なのに

継ぎ接ぎして修理した私は空洞
自信なんて初めからなかった
揃えたものが虚しくて苦しくなる

ずっと好きではいられない
なのに恋しい
でも触れられない
怖い

2019-06-09

虚しい七時

目が覚めると虚しい。目覚ましより先だと更に虚しい。私はどこで間違えたのだろうか。ちゃんとしてきたのに。ちゃんと。真面目にやってきた結果がこれだと思うと情けなくて情けなくて、塞いでしまう。
終わりにできたら良いのに。何もかも。
どうして続くのだろう。なんだって終わりがあるのに私だけ最終回を三千回くらいさせられている気分。
眠れなかった私は眠れるようになったけれど虚しさが膨らんで過去に削られる。失ったものばかり数えてしまうくせに、失ったものを思い出せないんだ。終わりにしたいのにやめられない。
今日が最後と願いながら眠り、目覚めてしまう度に最後の今日を始めてしまう。最後じゃないから私、今日から抜け出せないんだ。

2019-05-24

彼女はエナジーバンパイア

エナジーバンパイアだったのだ。彼女はエナジーバンパイアだったに違いない。
彼女と会うと疲れる。彼女から連絡が来ると気分が塞ぐ。心してかからなければ……と構えてしまう。友人と会うだけなのにどうしてこんなにもエネルギーを使わなければならないのだろう。
思えば否定されることが多かった。それも、自分の言葉ではなく他人の言葉を使って私のことを否定してくる。喧嘩になるわけないじゃないか。彼女に意見なんてなかったのだ。彼女は誰かの否定的な言葉を集めて並べて私を否定する。言い返しても無駄だ。別の人の言葉を使うだけだから。緩やかに否定され続けた私は病んでいく。
彼女はいつも自分を大きく見せていた。謙遜しながら出来ないことを出来るような素振りで巻き込んだ。出来ている振りだけは天下一品。そんなつもりは毛頭なかったのだろうが、結果的に私は利用された。そんな気分だ。無意識で無自覚な搾取。私は搾り取られた。
「あなたのせいではないけれど」と言う。でも彼女は失敗を誰かのせいにして愚痴る。本当はこうしたかったのにあの人が反対したから諦めた。嫌だったけれどあの人が勧めたから。あの人がこう言ったから。あの人が、あの人が、あの人が……私も、あの人だ。私の事も別の人に言っている。あの子がこうしたほうがいいって言ったからって。きっと、とんでもないことが私の責任にされている。
私のことも、変な子として誰かに話しているのだろう。私に私の知らない誰かの話を話した時のように、私の病も努力も苦しみも経歴さえもベラベラ喋っているのだろう。これまで彼女に話したこと全てが面白い話として脚色されて吹聴されているのだろう。小馬鹿にして話すのだ。なんて恐ろしい。私は彼女に色々なことを話してしまった。情報を与えすぎた。大きな失敗だ。
私が悪いのか? と何度も考えた。結果、友人ではなかったのだと感じた。少なくとも今は、私は彼女を友人だと認識していない。

2019-04-02

今は無理

向き合うことができない。怖いとかじゃ無くてとにかくできないって感じで、徹底的に考えないようにしてなんとか呼吸してる。
先延ばしは良くないってわかっているけど、今はとにかく無理なんだ。息もできなくなってしまう。
どうしてダメなんだろう。
胸のあたりが重くなって意識しないと息ができなくて直視できなくて苦しい。
嫌いが溢れて苦しいのは嫌いじゃないからなのだろう。でも、余裕がないからそっちに向けない。今は無理。いつならいいのかわからない。
私は私が嫌いになって私から距離を置いて私じゃなくなりたいけど私は私だから離れなれない。

2019-03-30

ロシアン・ルーレット

映画を一本見終わったので一錠服用したら、目蓋がとろりとしてきた。これは睡魔だろうか。きっとそうだ。色々な事を考えずには居られない。私は私に原因があると思っているが、彼奴にもその一端はあったのかもしれない。仕事の付き合いで呑んでいたが、彼奴は違ったようだ。これは致し方なく私に頼んでいるのだと思っていたが、そうではなかった。自分でできる事をわざわざ私にやらせていたのだ。彼奴は結婚して順風満帆のようで私の心に黒い炎が灯ったが、その炎も長く燃え続けることはないだろう。許すわけではない。諦めるのだ。今更言ったところでどうにもならない。まぁ、いいじゃん。と言えるようになった方が、きっと幸せだ。まだ、なんとかなっている。最近寝つきが悪いけど。最近四時とかにうっすら目覚めてしまうけど。それはそれでいいじゃない。そう思えたならば、楽になれるのだろうね。今はまだ無理だけれど、そのうちにね。だから今日はお休み。

どうしても

嫌いなところばかり浮かんでくる。仲良しの友達だったのに、嫌いなところしか思い出せなくなってしまった。積もり積もったものが吹き出してしまっているのだろう。とにかく、嫌なところばかり浮かんでしまって困る。距離を置いて冷静になればというのは逆効果だったようで、私はますます嫌いになっている。嫌とか不快とか傷ついたとか、そういう記憶ばかり鮮明に残っているものだから、このまま遠ざかってしまうのかもしれない。分からないけど。

2019-03-07

錯覚

中学三年生の冬、小論文対策に嘘の作文を書いた。塾の先生が一つも本当のことがない作文をかけと言ったからだ。今思うと先生は相当な変わりものだった。僕は晩御飯を食べない。なぜなら、お腹が空くのは錯覚だからだ。毎日同じ時間に晩御飯を食べるからその時間になると条件反射でお腹が空いているような気がするだけだ。だから僕は晩御飯を食べることをやめた。はじめのうちはお腹が空いたけれど、すぐに慣れて晩御飯を食べなくても平気になった。全部錯覚なんだよ。なんて事を言っていた。先生に言わせればこれも錯覚なのだろう。きっとすぐに慣れて平気になるのだろう。だから私は耐える。これは錯覚だと言い聞かせながら、耐える。

2019-03-05

弾む雨音。沈む私。

どうしても落ち着かなくてガサゴソしてしまう。心がガサガサだからなんだろう。ホルモンか気圧か、犯人は誰だ? そんなものどうでもいい。どっちにしろ私は狂ったまま。愛したものはもうすぐ消える。屋根に弾む雨音は穏やかな眠りに導く音だと彼は言った。私の心はどんな大雨が降っても変わらず砂漠だから音まで吸収しちゃう。何もないのに眠り、何もないのに起きる。何もないからレインブーツは未使用のまま玄関に飾られている。ほら。

2019-03-02

春の雨に撃ち抜かれ

春雨が降る。軽快な音を奏でて降る。私は憂鬱。低気圧に弱いから。雨は好きだし雨音も好きだけれどとても憂鬱。過去を振り返っては悲しくなるし、未来を予想しては不安になってる。自分で自分が落ち込む方へ思考を転がしていくのが得意なの。今のことだけ考えられたらいいのにね。世界五分前仮説を信じられたなら、過去なんてどうでも良くなって悲しく無くなるのかな。でも、私は五分前の私も嫌いだから五分前に出来たばかりの私を想って嘆くんだろう。馬鹿みたい。馬鹿なのか。馬鹿なんだろね。

2019-02-24

#氷の吐息

ため息は飲み込むことにしている。幸せが逃げるからではない。逃げるような幸せなんてない。ずっと不幸せだったしこれからも不幸せなのだから、今更逃げて行く幸せなんて気にしてもしょうがない。私はただ、氷が好きなだけなのだ。つるんとした透明な氷。アレを口に含んで冷たさを感じていると私にも温もりがあったのかと安心するのだ。私はいつも不安だから安心できるならば何だって構わない。お冷に浮かぶ氷だって全て口に含んで溶かしてしまう。私は氷を溶かせるほどの温もりを有しているのだと感じたい。そうして安心したい。みっともないと言われても構わない。みっともなくなかったことなんてなかったのだからみっともなくて正解なのだ。

眠れないのか眠らないのか

失ったもののことばかり考えてしまう。それで胸がぎゅっとなって苦しい。だから考えないように努力する。すると次は手に入れていたはずだったもののことを考えてしまう。胸がぎゅっとなってやっぱり苦しくなる。だから考えないように努力する。でも、転がりだした石を止められない。ゴロゴロゴロゴロ低いところへ向かう。だから眠れない。

晴れなのに「close」

晴れなのに「close」だから喫茶店には入れない。客は出て行く一方で私はファストフード店でソフトクリームとフライドポテトを注文する。ホットコーヒーも。参考書を広げる学生の本来の目的は何なのだろう。学習塾が始まるまでの暇潰しなのだろうか。そういえば、この辺りには学習塾が三件もある。少子化なんてなんのその。本屋が潰れて学習塾ができた。教育熱心なのか何なのか。甘いしょっぱい熱い冷たい苦い。口の中が忙しい。ほんの数年前まで私も……数えてはいけない。思考を停止させて、トレーに敷かれた紙で飛行機を折ろう。

2019-02-23

#最後の今日 も雨が降る。別に何も洗い流したりはしない。

英雄どころか亜流にすらなれない僕は僕のまま、不器用だと笑われようが無能だと謗られようが僕にしては上出来だ思えるように、僕にできるほんの些細なことを積み上げていかなければならないのだ。誰にでもできることだけれど僕にしかできないことなどないのだから僕がやるのだ。僕がやらなければ他の誰かがやるだろうけれど、だからこそ僕がやるのだ。それは矜恃とか正義感とか況して自己犠牲とかそう云うものでは無くて、むしろ自己欺瞞である事を僕は自覚している。だから僕は下を向いてしまうし、受け入れるしかないのだ。

2019-02-17

オレンジ

オレンジをスライスして砂糖で煮詰めてオーブンで焼いて……部屋いっぱいに広がった甘い匂いにクラクラする。窓を開ければまだ冬の空気。でも、隣の家の梅の香りがする。甘ったるい匂いを洗うように流れ込んでくる。
「あのさ、もうバレンタイン終わったよ」
「うん、知ってる」
「なのに作るの? バレンタインはチョコを買うことすらしなかったのに?」
「うん、知ってるでしょ」
「そうだね。知ってる。君って捻くれ者なんだよね」
あははって二人で笑ってチョコレートを溶かした。

2019-02-10

誰かがカメラを構えてる

誰かがカメラを構えてる
玄関から覗き込んでいて
急いで二階に駆け上った

窓を開けて
カメラを構えて
証拠を抑えなければ

登ってくる
壁を伝って登ってくる

窓を閉める
鍵をかける
補助錠もかける
心臓がかける
電話をかける

助けて助けて

侵入は防げない
階段を駆け下りる
安否を確認する
違和感
私の家族
おかしい
違和感
私のカゾク
オカシイ
おかしい
違和感
目を開けて
布団から出て
上着を羽織って
早鐘を打つ心臓に手を当てた

2019-01-29

流れる痛み

不調が首のあたりに溜まるから定期的に痛む首筋を労わる。
オイルを掌で温めて頬に伸ばす。握り拳を滑らせて滞った流れをなぞる。肌には悪いんだろうな、と思いながらぐりぐりぐりぐりマッサージをする。顎のラインも入念に流す。ポカポカしてきて、気持ちがいい。
オイルを追加して次は首筋。左に頭を傾げて右側をぐぐぐぐぐ。溜まっていたものを流すようにじっくりじっくりほぐしていけば、ほんの少し軽くなった心地。血流が良くなるからか支えていたものが細かくなって巡り始めたからなのか。
さらにオイルを足して肩から鎖骨に向けてゆっくりと掌を滑らせる。鎖骨が痛い。ぐりぐりと流したものがここで淀んでいるのだ。だから痛む。この痛みは、あの日に帰れない痛みなのだろう。

2019-01-27

諦めたんだ

あの人にどんな理由があったって知らない人だし興味ない。それでも構わず、あの人はこうなんだよって嘲笑いながら、同情しながら、私の知らない人の説明をする。
多分、私のことも話してる。私のいない場所で私の知らない人と私の事で笑ってる。
だからこれからは聞き手になろう。もうこれ以上、情報を与えない為に。
もう相談には乗らないでおこう。模範解答がわからないからね。デモデモダッテで振り出しに戻る不毛な会話。私が意見を述べる度、お説教だと感じるのなら私にはもう言葉はない。
共感して欲しいだけなのか。改善案は求めていなくて、ただ共感して慰めて……そんな不毛な時間なら相槌で潰してしまおう。

2019-01-08

#一から十二

一から十だと足りないの。
十二分に教えてよ。
如何して教えてくれないの?
正常だった私のことを、
誰も教えてくれないの。
異常な私は嘆くけど、
何故嘆くのか判らない。
だからお願い教えてよ。
一から十まで教えてよ。
足りない二つも教えてよ。
私このままずっと異常だ。

正解は?

眠れない眠れないとウンウン唸る日もあるが、眠りたくない眠りたくないとグズグズする日もある。
良かった頃が思い出せない。何がどうすれば私は治ったのだろうか。もう治っているのにグズグス甘えているだけなのだろうか。
私は何処かオカシイまま生きてきてしまっていたのかもしれない。ずっと噛み合ってなかったから、そこに歪みが生まれて壊れてしまった。治しても治しても元通りがそもそもオカシイから駄目なんだろうね。