2019-02-24

#氷の吐息

ため息は飲み込むことにしている。幸せが逃げるからではない。逃げるような幸せなんてない。ずっと不幸せだったしこれからも不幸せなのだから、今更逃げて行く幸せなんて気にしてもしょうがない。私はただ、氷が好きなだけなのだ。つるんとした透明な氷。アレを口に含んで冷たさを感じていると私にも温もりがあったのかと安心するのだ。私はいつも不安だから安心できるならば何だって構わない。お冷に浮かぶ氷だって全て口に含んで溶かしてしまう。私は氷を溶かせるほどの温もりを有しているのだと感じたい。そうして安心したい。みっともないと言われても構わない。みっともなくなかったことなんてなかったのだからみっともなくて正解なのだ。