2016-11-25

握る

手のひらにごま油とちょっぴりお塩。多すぎたらベタベタします。多すぎたら塩っぱくなります。丁度いい塩梅で握りましょう。
三角に、三角に。
力を入れすぎず、ふんわりと。でも、ぽろぽろ溢れないようにしっかりと。丁度いい塩梅で握りましょう。
三角に、三角に。
塩むすびもいいけれど、ごま油もなかなか美味しいのです。沸騰寸前で止めた熱々のお味噌汁と一緒に、いただきます。

2016-11-24

衝動

作りたいと云う衝動は遺したいと云う感情から来ているのかもしれない。
私はいつか死ぬが、作ったものはずっと残る。知らない誰かに保守されてずっとずっと先まで動き続ける。或いは、情報の海を漂い続ける。でも、編み物は違う。遺したいと云う感情はそこには無い。編みたいから編む。ただそれだけ。
綺麗に編んだアクリルたわしはヨレヨレになると捨てられる。膝掛けは箪笥の肥やしとなり、やがて解かれてマフラーになる。編み物は消費作業だ。残らない。遺さない。だから何も考えない。空っぽの頭で取り組めるのだろう。

2016-11-09

断片

眠たくなった時に、すんなりと眠ることができたならそれは成功。 何かに追われて眠たくなった時に眠れない事は結構多い。

2016-11-05

万年筆で絵を

万年筆を貰ったの。だから上等な帳面を買ってきて何をかこうか一週間考えたのね。万年筆にインクを入れて書こうか描こうか悩んでいる瞬間が一等楽しいって、私、思うの。真白な紙に染み込むインクの色がとっても素敵で私、うっとりしちゃってね。意味もなく何本も線を引いたのよ。不思議ね。その線が知らぬ間に何か意味ありげな形になって一枚の絵が出来上がったのよ。
私、絵心がないと思っていたのよ。字もとんでもない悪筆で恥ずかしくて恥ずかしくて……でもね、万年筆って素敵よね。こんな私でも絵がかけたのよ。インクが切れるまで夢中になって絵を描いたら私、とっても落ち着いた気分になったのよ。だから、この帳面は画帳にするわ。