2018-02-05

金平糖が明日降ること

雨音の数だけ募る不安とかすぐに洗って流しちゃいたい

後頭部あたりは晴れであとは雨飴雨雨が気まぐれに降る

重すぎる雲とか雨に食まれてる私は動くことができない

冴え冴えと頭は澄んでいるけれど朝から絶えず降る涙雨

ふと息を吹きかけたならしゅんわりと溶けちゃうくらい柔らかい雪

ヒンヤリと気温カタカナ硬くってチクチクします今日はツメタイ

青空を舞い踊るのは白い雪頬を突き刺す冷たい空気

恙無く雨降り続け今日もまた泣く事もなく普通に笑う

晴天の透明な風捕まえて春がないかを検査している

急激に暖かくなる雨だから多分もう直ぐ春が来ますね

唇を噛んで堪えた涙とか明日あたりに降りそうですね

雨音が町から消えて哀しみに「こんにちは」する湿った夜です

今日の空ペンキ塗りたてなんだって入道雲もなんか完璧

日傘では防ぎきれない迫力で私に迫る甘い水玉

居眠りに最適化した気温だと起きてる事が罪に思える

子守唄奏でるように雨粒は午前一時に降り続けます

青空の青が過剰に否定する金平糖が明日降ること

ひんやりと頬を撫でてく空気にはほんの少しの梅の囁き

雨だから暴力的な分量の砂糖蜂蜜とかす牛乳

恵みとは呼べない雨に濡れて立つ君を想って鬱ぐ一日

言い訳を重ねて出来た階段を転がり落ちる雨降りの午後

「さみしい」を固めた飴を舐めながら雨に打たれて冷えていきます

正午過ぎ入道雲を追いかけてポニーテールは左右に揺れる

夏に舞う蝶は孤独と決めつけて君は日傘をパタパタさせる

夕立の直後ヒヤリと静寂が肌を滑ってヒラリと消えた

雨上がり気持ちは下がり続けてる甘いものでも食べに行こうか

雲一つ無い空なのに鮮やかな夏は何処にも見当たらないね

燃える葉を鎮火していく秋微雨つめたい指で切り抜いた空

曇りのち曇りの今日は心まで曇ってしまう
炬燵に籠る

秋晴れも小春日和も何時迄も続かないから焦ってしまう

凍てついた地面はシャリリシャーベットみたいになって私を冷やす

長々と降る長雨になんとなく泣き声などを馴染ませてみる

何もかも君のせいだよ低気圧ずぶりずぶりと落ち込んでいく

唐突に雨は降りだす何時だって不意を突かれて打ちのめされる

雨音を手帳に刻むボールペン探したけれど売ってなかった

何時もより反抗的な黒髪が今日の天気を的中させた

雨が降る仕組み教えてベルシェロン冷たい雨は今日も冷たい

雨音のワルツに乗せて踊りましょ君と私の二人のプロム

三月に降る雪はもう優しくて空気を少し甘く変えるの

磨り硝子叩いた雨はもう止んで隣の街を洗いに行った

降り続く雨が心を剃るでしょう
天気予報で昨日言ってた

雨音と鼓動と後は何一つ聞こえてこない場所で待ちます

雨傘はあえて事務所に置き去りに頬で受け取る春雨のキス

青空のキリトリセンをピリピリと剥けばそこから雨が降ります

雨傘とレインブーツで武装してちょっとそこまで冒険します

曖昧な空に突き刺す雨傘の青が後ほど雨になります